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  • 執筆者の写真麦っ子

「お母さんが大きすぎるのですよ」

 大型の台風が通り過ぎた朝、麦っ子に来てビックリ―!!デッキに置いていた重いプールが出入り口の前まで転がって、21期生が卒園制作で作ったおもちゃ小屋はビオトープ側に倒れていました。ゲルの屋根はビリビリに破れているし、小枝やザクロの実も落っこちて散乱…。夜中の暴風で家が揺れたのですから、無理もないことです。ご近所に迷惑がかかったり、人様にけがを負わせたりしなくて本当によかったです。皆様のところはどうだったでしょうか?今年の異常な気候はこのまま収まる気配がなく、いったいどこまで行けば落ち着くのかも分かりませんが、この機会に災害時にどう身を守るのか、麦っ子も含めて、それぞれが真剣に考えなければならない状況にきているのですね…。

大型台風が重なって、被害に合われた被災地の方々に心からお見舞い申し上げます。これ以上、被害が広がりませんように―。復興のために正しく税金が使われますように。


 さて、タイトルの「お母さんが大きすぎるのですよ」は、高校3年生になった卒園生のお母さんが真弓先生に言われた言葉だそうです。子どもにとって親、特に母親はある意味絶対的な存在ですから、お母さんが子どもの行動を決めたり、先々を心配ばかりしていたら、その子は自分で考えられなくなっても当たり前かもしれません。それなのに、「○○ができない」とか「自分でちゃんと言えない」とか言うのは、ちょっと酷なことですね。まさに「お母さんが大きすぎる」のです。映画『甦れ 生命の力』の中でも、真弓先生は「子どもにああしろこうしろと言ってはいけません。子どもにしてほしかったら親がやればいいんです。子どもは親のしていることを見て育つのだし、第一言うことをきかせるとか、心配なんかしなくていいんです」とおっしゃっています。みこべ自身もそう考えると反省することばかり―。自宅で麦っ子を始めてから超忙しい毎日でしたから、3人の子ども達は幼少期~思春期の大事な時間にちゃんと向き合ってあげられなかったし、気になると小言もいっぱい言ってたし…。少し前に次男にマッサージをしてもらっている時(鍼灸院でのんちゃんと一緒に働いています)、小さい頃のことがあれこれ思い出されて、(あの時ひどいことを言っちゃったなぁ…)とか、泣いている顔とかが浮かんできて涙がこみ上げました。本人は母親が疲れてマッサージに来ていたので一生懸命してくれたのでしょうが、優しい気持ちがそのまま伝わってきたのです。マッサージが終わって「ありがとね」と心から言いました。大人になった我が子に感謝の気持ちを伝えることが出来るのも、生きていればこそですね。長生きができるって、なんてありがたいことか(あぁ、年をとったなぁ)。こんなみこべですから、偉そうに親の皆さんにあれこれ言うなんてできませんが、真弓先生の言葉を通して伝えることならできます。一番いいのは映画を観てもらうことでしょうか。単なる子育てのヒントのみならず、人はどう生きたらいいのか、親は子どもにどう向き合ったらいいのか、子ども達に何をしてもらうのがいいのか、真弓先生の有言実行の生き方が映像を通して胸に飛び込んできます。まだ観ていない親の皆さん、どうぞ機会をみてご覧になってくださいね。何人か集まれば、厚木や相模原で上映会をしていただけます。例えば相模原では、真弓先生のご長男の奥様がオーナーのgallery café「にじのいろ」でいつでも開催してくださるそうですよ~♪もちろん子連れでもOKですし、子ども用のお弁当を持ち込んでも大丈夫です。何人かまとまったらご連絡しますので、いつでもご相談ください。麦っ子の子はそれなりに静かに観ているので、参加者の方の評判がとてもいいのがうれしいです。


 真弓先生が一番心配されているのが、子ども達の遊びが足りていないこと。そして今失われつつある「覚他の精神」をどうしたら身につけることができるのか?「覚他」と書いて他を覚る(さとる)―。


―今の日本人は自分ことばかりが優先しています。昔は他人(人)のために~が優先でしたよ。どうしたら身につけることができるか?それは遊ぶことです。今の子ども達は遊びが足りないんですよ。どう考えても、どんなに考えても決定的に遊びが足りません。一人でぽつんとしていたり、大人の中で遊んでいたり、部屋の中で遊んでいるのは遊びとは言いません。群れて外遊びをしなくてはいけない。どうすれば人のために―と考えられるのか?遊びのなかでしょう。遊びのなかでこそ育っていきます。それには6才までが勝負です。もっと言えば3才までに「人のため」「人のために」を、遊びを通して育てていかなければなりません。だから昔の人は「三つ子の魂、100まで」と言ったのですよ。―


 この言葉を、皆さんはどう受け止めますか?真弓先生は「人は自然の一部であり、何千種類もの哺乳動物の中のひと、という動物の一種にすぎません」とおっしゃいます。人に一番近い野生動物はサルですから、サルを真似ればいいとも―。「サル山のサルの子ども達がどうやって遊んでいるか?一匹で遊んでなんかいませんよ」本当にそうですね!しかも外で群れて遊んでいる。それもできるだけ裸に近い状態で遊ぶのがいいとおっしゃいます。

 これから寒くなりますが、お腹を暖かくして、できるだけ手足を外気にさらして外遊びをするのが麦っ子です。今月号に「恒例―麦っ子の冬の過ごしかた」が載っていますので参考にしてくださいね。   (2018.10.1)

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