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執筆者の写真麦っ子

保育園、小学校の給食をオーガニックに

 紫色のデユランタの花が咲きました。3年前、まだ30㎝に満たない小さな苗木を入口の花壇に植えたのですが、なかなか根付かなくて枯れてしまったかも…とあきらめていました。それが翌年、弱々しいけれど小さな若緑の葉が出てきて、それでも花が咲くのにはまだまだ年数がかかるだろうなぁ、と思っていたのです。今年の暑い夏が後半になった頃から、ぐんぐん枝が伸びて緑の葉もしっかりついてきたので、もしかして~と、期待していたので、すごくうれしかったです。9月2日に一つ咲いて、3日にもう一つ咲きましたので、入り口を入る時ちょっと気にしてみてくださいね。


 さて、「いただきます~みそをつくるこどもたち」の映画が日本中のあちこちで自主上映されるようになってから今年で4年目に入り、約600回も上映されているそうです。それに伴い、和食(特におみそ汁)の素晴らしさが見直されてきた報告があちらこちらから届いています。麦っ子でも、去年の夏休みに「その後のはなちゃんのみそ汁~Gift~」を学童で連続上映して、子ども達がおやつにおみそ汁を作るようになりました。ご飯を炊いておにぎりを握り、おやつに登場する回数も多くなりました。今年の夏休みに入った時に聞いたら、家でも自分でおみそ汁を作って、お父さんお母さんに飲んでもらう子が増えているのに驚きました。そしてこの間は、なんと風、雲の子達(2.3才児)が、給食のお味噌汁を2回も作ってしまったという快挙がー!!普段麦っ子で作っている材料とほとんど同じ食材で、お出汁の昆布やお味噌も同じなのに、出来上がりがふんわりとしたやさしい味のおみそ汁になって、子どもも大人も「わぁ~、美味しいね~♪」と大好評でした。そうしたら、家で「おつゆを作った!」という子が何人か出てきました。なんて素晴らしいー!!まさに愛の連鎖、お味噌の連鎖ですね~。「いただきます」の映像を見ていると、無心にご飯をほおばり、おみそ汁を飲む子ども達の様子に胸を打たれる人が多いと思いますが、スクリーンの中の子ども達の笑顔や夢中になって食べる様子は、Vin監督が「神々しい」と表現したみずみずしい命が躍動する希望そのもの。映像の持つ力って、本当にすごい!!   

 身元の確かなしっかりした和食をいただくことで、子ども達の行動が落ち着いて穏やかな場になっていくことは、麦っ子の子達が立証しています。真弓先生のドキュメンタリ―映画「蘇れ生命の力」の自主上映会も広がった関係で、麦っ子を見学に見える方々がとても多くなりましたが、一様に「麦っ子の子達は穏やかですね~」「小さい赤ちゃんも一緒に集中できるなんてすごいですね」「大きい子が自然に小さい子や困っている子を手助けしているのに驚きました」と言います。クラスの壁がないこともありますが、赤ちゃんから学童までみんなで一緒に場を共有する麦っ子の保育の根底に、毎日の安心安全な野菜を中心とした食材を使い、おみそ汁を飲む給食があることは疑う余地がありません。

 武蔵野市で「メダカの学校」を立ち上げて、田んぼから日本の自然再生を目指している中村陽子さんはこう言い切っています。

 良い材料を本物の調味料で料理した食事は口にも腸にもおいしい。そうした食育で子ども達に食を選択する知識と有機農業の大切さを教えれば、お母さんが変わり家庭の食事も変わる。

 (保育園や小学校が)有機給食にすると、おのずと有機農業が広がる。有機農業の面積が増えるということは、子ども達に生きる環境を残せるということ。

 現在、愛媛県今治市、長野県上田市、千葉県いすみ市、東京都武蔵野市では有機給食が実施されています。これはとても大きな希望です。麦っ子が牛乳や卵、肉などに頼らない給食を30年以上続けていることを、すごくハードルが高いと敬遠されることも多いのですが、実は「どうってことない」のです。勿論お台所の苦労は並大抵ではありませんが、実際にやってしまえば、アレルギーの子もそうじゃない子も同じテーブルで仲良く食べることができますし、お野菜たっぷりの給食の美味しさを知っているので、どの子もモリモリ食べます。自治体がどう変わっていくかは、親の皆さんの熱意がモノを言います。お父さんお母さん、我が子が安心して生きていける世の中に変えていきませんか?

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